2010年12月7日火曜日

名残の紅葉 京都東山編

 今年の紅葉はことさら美しかった。ピークの時期は11月下旬だったが、残念ながらいろいろ忙しくて京都の秋を堪能出来なかった。遅まきながら12月の最初の週末に八坂神社、高台寺、清水寺を回って最後の紅葉を楽しんだ。落葉してだめかな?と思ったがなんとかまだ間に合ったようだ。

 大阪から京阪特急で祇園四条まで。京橋からでは座れないので淀屋橋から乗った。駅を降りると南座を右手に見ながら四条通を八坂神社へ。この道はいつも狭い歩道に観光客があふれかえっている。そこへ「いかにも」という「京都らしさ」を売り物にしたお土産屋や飲食店がぎっしり並んで、観光客を吸い込んでいる。たいていは京都に関係ないお土産物を京都風にラッピングしているにすぎないが、これが東京方面辺りから来る観光客にバカ受けだ。店内は「ちゃってさあ」言葉で沸き返っている。

 外人観光客(ヨーロッパ系)の方が賢いかもしれない。彼等はこんな所で時間と金を費やさないで、知る人ぞ知る街角で、骨董品や和装、工芸品の工房などを見つけて入り浸っている。彼等の手にするガイドブックの方が私には興味がある。旅一つとっても日本人はまだ、アジア的なのかもしれない。隣国から札束握りしめて大挙して日本に押し掛けてくるの観光客を笑えない。

 ともあれ祇園、高台寺、清水寺コースは、観光客、修学旅行の定番コース。京都観光の初級編だ。ここに足を踏み入れる以上、文句は言うまい。

 紅葉は盛りを過ぎたとはいえ、樹によっては美しく赤や黄色の葉を錦のように織りなして美を競っている。但し人出もハンパではなく、清水寺など明らかに紅葉よりも人出が真っ盛り。清水の舞台からは人がはみ出さんばかり。舞台の底が抜けるんじゃあ、と怖くなったくらいだ。音羽の滝も長蛇の列。連れ合いは名残惜しそうだったが、私はサッサと立ち去っててしまった。

 京都は世界的な観光都市。しかし、もう少しゆったり静かな古都の晩秋を楽しみたいものだ。