2015年5月1日金曜日

新緑の大宰府を歩く


 新緑の大宰府をフォト散策しました。

 今回は初めて竈門神社を訪ねた。大宰府都城の丑寅の方角に建つ大宰府鎮護の神社で、天智天皇が太宰府を設けた664年に創建されたと言われている。宝満山への登山口がここにあり、週末ともなればハイカー/登山客の集合地点として賑わっている。かつては宝満山自体がご神体山で、後世には神仏混合の影響で神宮寺、竈門山寺があった。英彦山などと並んで修験道の聖地として繁栄を極めていたと言う。今でも麓にはその名残の僧坊の跡を見る事が出来る。頂上には竈門神社上宮が鎮座している。

 最近、社務所があたらしくなり、日英の建築家/デザイナーのコラボレーションによる斬新な建物が出来上がった。宝満山の麓に位置するだけあって、ここの展望テラスからの新緑に縁取られた太宰府市内の眺望は最高だ。不思議に古代の神の杜とガラス張りの現代建築がマッチしている。

 太宰府は発展する福岡都市圏のベッドタウンとして人口も増加の一途をたどって来た。しかし、早くから史跡と西都の歴史的景観を保護する動きが活発で、都市化から「まほろば」の佇まいを良く守って来た。一方で、人気の太宰府天満宮に観光客が集中するが,都府楼史跡や観世音寺など、「遠のみかど」太宰府を満喫するには,かなり面的に広がるかつての条坊都市域を歩き廻らねばならなかった。最近、大宰府市内を循環するバス「まほろば号」が出来て古代史の舞台を巡る旅も便利になった。薫風、眼に鮮やかな若葉、咲き誇る名もなき草花たち。この季節の大宰府散策は、日常の煩わしい事どもを一瞬忘れさせてくれる貴重な時間であった。

 今回のコース:

 西鉄太宰府駅→竈門神社→太宰府天満宮→観世音寺→戒壇院→学業院→大宰府政庁跡→政庁官衙跡→西鉄都府楼前駅




竈門神社
宝満山の登山口になっている

新緑が美しい
秋は紅葉の名所だ


新装なった社務所の展望テラスから大宰府の町を見渡す



新装なった社務所
ガラス張りのモダンな建物だが不思議に神の依代にマッチする



太宰府天満宮



太鼓橋

延寿王院のこいのぼり

観世音寺


観世音寺僧坊跡
金堂











日本三戒壇の一つ
筑紫観世音寺
戒壇院


戒壇院山門

シャクナゲ


観世音寺小道の山藤






大宰府政庁跡

月山漏刻台の山藤

政庁官衙跡