2020年12月1日火曜日

今年の日比谷公園の紅葉 〜コロナパンデミック下、大都会のオアシスに晩秋の彩りを愛でる〜



今年の紅葉ハンティングは近場と決めた。いや決めざるを得なかった。このところの感染者数の急増はやはり第三波の到来であろう。それにも関わらずGoToの影響か、京都などの紅葉の名所は普段どおりの観光客でごった返している。これはやはりまずいだろう。ということで京都、奈良は諦めた。近場でしかも人出で「密」にならないところにした。いつものように東京の紅葉名所はここ日比谷公園と決めている。都心のオアシス日比谷公園。ちょうど昼休み時間であったが、ベンチで昼食を取るサラリーマンやサラリーウーマンで賑わうが、それほど密ではない。勝手知ったる公園で、どの時間、どの場所が、ゆっくりと紅葉ハンティングできるか知っている。午後の太陽が西から差し始める池之端の紅葉がおすすめ。順光ではなく逆光の透過光が葉を美しく染める。噴水がキラキラと光り輝き、本当に美しい。

しかし今年は残念だが、少し色付きがよくないようだ。真っ赤になる前に尖端が枯れ始めている。コロナパンデミックの時期に密になる紅葉観光地には出かけたくない。しかしわざわざ遠くに出かけなくても、自分の生活圏内でこれだけの黄色、赤色、中間色と常緑のハイブリッドな錦繍の景色を楽しめるのだからまあ良しとしよう。ほぼ毎年の「紅葉定点観測」を今年も楽しんできた。

私の職業人生の多くの時間を過ごした日比谷も、本社が大手町に移り仲間がいなくなってしまった。あのビルもやがては再開発で取り壊される運命である。かつては日比谷公園で昼休みに写真撮ったり、ベンチで弁当食ってたら必ずと行っていいほど会社の誰かに見られることがあったが、今はそういった「心配」もなくなった。それはそれで寂しい。我が人生の「日比谷」はどんどん様変わりしてゆく。やがて記憶の彼方に消えていくのだろうか。そうした中で日比谷公園だけは永遠であって欲しい。














(撮影機材:Leica SL2 + Vario Elmarit-SL 24-90/2.8-4, Lumix S-Pro 70-200/4)