2023年11月13日月曜日

突然ですが、Leica M11-P登場! 〜で、何が変わったのか?〜

 


Leica M11-P (ライカ社HPより)


結局はこの軍艦部の筆記体「Leica」ロゴのカッコ良さに尽きる

Leica M11-P + Summilux 50/1.4 + Hand grip



Leica M11のプロフェショナル版、M11-Pが登場!2022年1月にM11が登場してから2年弱。年明けかな?と思っていたので、予想よりはやや早いお出ましだ。M11シリーズも予定通りのコースを歩んでおり、M11モノクロームに続くラインアップだ。とりあえず、M11との違いは?

1)赤バッジがなくなった

2)軍艦部に筆記体のLeicaロゴ

ここまでは、お約束通り。

それ以外の違い、と言うか「プロ用」と称する差異化ポイントは?

3)256GB内蔵ストレージ(64GBから高画素化への対応)

4)背面液晶モニターにサファイアガラス

5)撮影画像の真正証明機能(これが「プロ用」新機能!)

それ以外は、全てM11と同じだ。なんか少ない気がする。いや、、もう一つあった。LeicaFOTOSへの接続が早くなった。

さて、何が売りなのか?何が買いなのか?ライカ社は、新たに追加された機能の中で「画像真正証明機能」(Content crudential)をプロ写真家にとって画期的な機能で、世界に先駆けてライカ社が導入した。と喧伝している。確かにニコンもプロ向けに、Z9に搭載する予定だとも言われている。このフェイク氾濫時代にはデジタル化されたオリジナル情報の「真正」性を証明することは、特に報道の現場などでは重要であろう。しかし、趣味の世界に生きるアマチュアにとってどのような付加価値となるのかなんとも言えない。だからPすなわちプロ用なのだというわけか。マット調のブラックペイントボディーは、M11に比べて、ザラつき感がより強く指紋がつきにくい。見た目も光沢が抑えられていて、よりステルス性が高まったと言って良いのかもしれない。確かに手触りが良いし、基本性能は文句なしなので高くてもまあいいか。これがライカ病患者の言うところの選択の合理性なのだ。本音を言えば、軍艦部の筆記体「Leica」ロゴがカッコ良いから買う。ちなみに、外付けEVF(Visoflex2)を装着すると、せっかくの筆記体「Leica」ロゴが半分隠れてしまう。M11-Pにした意味がないので、EVFは使わない方が良い? ライカ病患者はわけわからん。

価格はM11の30%アップと相変わらず強気だが、円安で全てのライカ製品が大幅な値上げになり、M11も例外ではないので、実売価格の差は抑えられた感じだ。今回は、急な発表/予約受付開始で発売日までが短かった。突然の登場!という体であった。10月26日予約開始。10月28日発売。26日朝イチにMップカメラに予約入れたが、28日には「お取り寄せ中」回答となりハズレ!相変わらずだ。今回も発売当日に手に入れることが出来た人はどれくらいいたのだろう。「限定00食」ガンコオヤジラーメン、と銘打てば店頭に客が列をなす。この手なのか。量産化しないポリシーはわわかっちゃいるけど、それにしても初期出荷台数が極めて少ない感じだ。いつものライカのマーケティング戦術だから驚きはしないが。「行列のできる店」は流行り廃りがあるものだ。しかし、今回は意外に早く11月8日に「入荷案内」が。なんと(わずか)10日待ちで! 流石に予約入れた人はそんなにはいなかった? M10-Pを下取りに。Mップカメラのライカの下取り価格は高いし、しかもリピーター優遇されていて、ウン%アップ特典が重なり、今回限定特別アップもあり、差額キャッシュアウトを最小限で済ませることができた。この下取りシステムがなければとても手を出せる代物ではない。また、今のところM10-Pの時のような、初期不良は見つかっていない(下記の過去ログ参照)。しかし、M11と同様にスイッチ・オンで、時々フリーズする。バッテリーを着脱すると復旧するが、これも電子回路基盤の不良とソフトウェアー・バグというライカのレガシー(?)なのか。いつも何か一つ問題を残してくれる。ニコンならリコールものだが、ライカの場合は、「個性」だとして付き合うしかない。

最近は、Mレンズの改良版が次々投入され、ただですらMレンズシリーズは高品位、高性能なのに、さらにその性能向上は目覚ましい。結局、Mレンズがあまりにも素晴らしいので、Mボディーに付き合っていると言っても良い。定番の50、35ミリレンズは、アポクロマート仕様となり、Apo-Summicron M50/2, 35/2という究極のレンズに生まれかわった。と同時に、価格もとてつもなく素晴らしくて、高嶺の花。「普通」を極めると高価になる、というワケだ。最近ゲットした改良版のSummilux M 35/1.4とSummilux M 50/1.4は、そこまでの「高嶺の花」では無いが、秀逸なレンズ描写に加え、これまでネックだった最短撮影距離70cmという「レンジファインダーの桎梏」から解放された。それぞれ40cm, 45cmに短縮された。テーブルフォト、花の撮影などの近接撮影が可能になった。近接ピント合わせにはEVFか背面液晶スクリーンが必要だが、開放F値1.4と相まって、その合焦部とボケの絶妙さ、立体感がたまらない(下記サンプル参照)。ライカならではの新たな世界を映し出してくれる。やはりライカ病は治らない。ちなみに、光学レンジファインダーはもういらないのでは?ライバルだった一眼レフのミラーも無くなったし...



Leica Content Crudential(画像真正証明機能)
画面の右に証明済みのアイコンが出る


試写サンプル:Leica M11-P + Summilux M 50/1.4












Leica M11について:2022年10月12日Leica M11について

Leica M10-Pについて:2018年8月21日Leica M10-Pについて