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2014年9月28日日曜日

Alpa Kern-Macro-Switar 50mm f.1.8 + Leica M Type240という不思議な世界

 スイスの伝説の一眼レフAlpa Reflexの標準レンズKern-Macro-Switar 50mm f.1.8。このとろけるようなマクロのボケを久しく味わってなかった。残念ながら本家Alpaのボディーで撮影する機会は極めて少なくなってしまったので、宝の持ち腐れであった。なんとか復活させたいと画策。そこで、Leica M Type240ボディーにマウントアダプター(Kipon製)を介して、この伝説のレンズを装着し、覗いてみることにした。

 なんと不思議な世界だろう。まず、Leica MのライブビューモードでMacro-Switarの像を直接見ることが出来る事に感動。あのとろけるようななだらかなアウトフォーカスが、液晶モニターに再現されているではないか。外付け電子ビューファインダー(EVF)を通して覗くと、まるで異界に引きずり込まれるような錯覚さえ覚える。開放で撮影すると,合焦深度(被写界深度)が極めて薄いので、ピント合わせは慎重に行わねばならない。幸いEVFを装着すれば正確なピント合わせが可能だ。

 Leica Mは好きだが、ライブビューモードが搭載されてもなお、レンジファインダーカメラの最短撮影距離70cm(NOCTILUXは1m!)の呪縛から逃れられない(逃れようとしない)Mレンズ群に対しフラストレーションを覚えるこの身にとって、このAlpa Macro-SwitarやNikkorのLマウントレンズのように、近接撮影が出来るクラシックレンズは魅力的だ。なんとか禁断の世界をLeicaで覗いてみたいと思うのは罪悪なのだろうか?ともあれ薄暗い防湿蔵の奥で長い眠りについていた名レンズが、Leica Mの限界と呪縛を打ち破る魔法のレンズとして再登場した事に興奮している。




ヤブラン
このなだらかなボケ。立体感すら感じる。
開放f.1.8

やっと咲いたデュランタの小さな花房も違う花に見える。
近接撮影開放f.1.8

もちろん標準レンズとしての描写も秀逸。
フィルム時代のクラシックレンズとは思えない。
f.5.6

Alpa 11el+Kern-Macro-Switarを開放f.1.8で撮影
ピント部分のクリスプな描写とアウトフォーカス部分のクリーミーな表情のコントラスト...

Leica M Type240にKern-Macro-Switar 50mm f.1.8を装着した勇姿
この写真は日本製コンデジで撮影。
破綻のない描写性能だが、良く写っているというだけであまり面白みがないのはなぜ?