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2021年2月26日金曜日

今年の河津桜祭り中止。されど花見客多し!の巻 〜そして、さらば特急「踊り子」185系!〜

 

満開の桜を見ながら河津駅に進入する伊豆急「黒船電車」

伊豆急線が一番輝く季節!
 

春は春とて「緊急事態宣言」が3月7日まで東京、神奈川、埼玉、千葉に出ている。したがって、不要不急の外出は自粛するようにと、首都圏の住民は基本的には「巣ごもり」が推奨されている。しかし、去年の5月の第一次「緊急事態宣言」時と違って、何か緊張感がないのも事実。「緊急事態」と言いながら、経済は止めてはいけない、との「配慮」で政府の「要請」もどこかメリハリに欠けていて中途半端。したがって国民の方もどう対処して良いのかブレまくっている。「二兎を追うもの一兎を得ず」の例え通りになりそうで心配だ。現に渋谷や新宿、品川駅などのターミナル駅周辺は普段通りの人出で混雑し、電車もそれなりの時間帯は混み合っている。住宅最寄駅の界隈のスーパーやショッピングモールは買い物客で「賑わって」いる。経済活動の停滞は起こっていないのか?「巣篭もり需要」売り上げが急増しているのはネットショッピングサイトだけではないようだ。いっぽうで飲食店は夜8時以降の飲酒を伴う提供は「自粛」するようにとのことである。とくに「袖触れ合うも多生の縁」が売り物の居酒屋など、ソーシャルディスタンス2m取れ!と言った途端に商売成り立たず。こちらは自然と客足が遠のき、店によっては休業したり廃業したり。ここが一番影響を被っている。ワクチン接種も日本は欧米諸国に比べるとはるかに取り組みが遅いし、年初から接種が始まっている欧米では早くも供給量不足の直面し、奪い合いとなっている有様。接種開始が遅れている日本に回ってくるのか心許ない。その供給量の確保もどこまでなのか不確かだ。そもそも科学大国、医療大国のはずの(はずだった)日本が、自前でのワクチン開発も、製造もできず、欧米のメーカーからの輸入に頼らざるを得ない状況。そして医療逼迫というが、その医療体制は欧米の10%以下というお粗末さ。みんなで気をつけてくださいね〜。自己責任ですよ!自助、共助で頑張るよう「お願いします」。公助はあんまり期待しないでくださいね〜 国民にお願いしかしない政治リーダー。どうなっている?まったく「緊急事態」感が伝わらなく、ずるずると「巣篭もり的生活」が期待される状況が続いてる。そろそろ「気の緩み」という爆発が起きそうだ。

そんな中、毎年恒例の伊豆、河津の「河津桜祭り」は中止となった。静岡県は緊急事態宣言外だが、東伊豆への観光客の大部分が首都圏からの客で占めているのだから仕方ない。去年は、「河津桜祭り」は行われたが、その後の全国の「お花見」の季節の宴会は自粛要請。「同調圧力」という無言のプレッシャー、「自粛警察」の目が光っていてで静かな(寂しい)桜の季節となった。一年たった今年もまた同じ事態の繰り返しとなっている。しかし、人間が勝手に企画したり、中止したりする「祭り」とは関係なく、自然は今年も見事な河津桜を咲かせてくれた。祭りが中止だからと言って、満開の見事な桜を人が見に来ないはずがない。案の定、河津町は「想定以上の」花見客でごった返している。まるでコロナ自粛の鬱憤を晴らすかのように、例年にも増して人出が。連休中の今日は慌てて町役場も職員を現地に出して、花見客の検温に乗り出していた。職員が見回り「検温済みステッカー」を貼っていないと何度でも「検温してください」と声かけられる。花見客の全員がマスクしている光景が今の事態を象徴している。露天などの出店もそれなりに出ていて賑わっている。自粛、自粛といっても、花が咲けば人は出る。人が出れば店も出る。河川敷でブルーシート敷いて宴会というのは流石に見かけなかったが、春が来れば啓蟄は自然の理(ことわり)だ。

この早咲きの河津桜は東京都心のあちこちでも見かけるようになった。いや最近は全国区になっているようだ。ソメイヨシノを待たず、一ヶ月早く桜の季節の訪れを告げる。気がつくと、河津桜や寒緋桜のような早咲きの桜は最近結構人気と見えて、SNS上にインスタ映えする写真が次々アップされている。梅、河津桜、ソメイヨシノと、1月末から4月上旬まで花の季節が長く楽しめるのは良い。とくにこの鬱陶しい時節に賑やかで結構なことではないか。その河津桜の原木はここ河津町の民家に庭にある。大切に育てられている。大島桜と寒緋桜の交雑変異種だと言う。元は河原に生えていた一本の小木から始まった。



河津駅前の「伊豆の踊り子像」

「河津桜祭り」は中止だが、駅からは次々と河津川土手の桜並木へ人の波

伊豆急線路沿いの桜並木と菜の花のコラボが人気

新型車両の特急「踊り子」が鉄橋を渡る

河津川

天城山系を背景に河津川土手



満開の桜の下、一人ポツネンと佇む人も...

河津川土手の遊歩道には出店も








奈良本 水神社の桜

熱川温泉の河津桜


そしてもう一つのニュース:

さらば特急「踊り子」185系。国鉄時代からの生き残り電車特急が3月13日のダイヤ改正で引退する。車両がリニューアルされ新しい「踊り子」が登場する。長い間東海道線と伊東線、伊豆急線を、モーター音を唸らせながら疾走していた姿も見納め。下田行きと修善寺行きがあった。さすがに車両の老朽化は覆い隠すべくもなく、リプレースは時間の問題だと思われていた。首都圏からの人気路線の主力列車にしてはが、なかなか新車両に更改されないのを不思議に思ってた。しかし、いざ引退となると後ろ髪を引かれる思いだ。去年、特急「スーパービュー踊り子」が引退したのに続く(こちらの方が若いのに)。この「スーパービュー踊り子」の後継列車は新造車による「サフィール踊り子」となった。こちらは全車両グリーン車、うどんバー(!?)がある超豪華列車(!)となった。ちょうどデビューがコロナパンデミックの時期と重なり、人気沸騰で乗客が押しかけたなどという話は聞かない。バブル時代じゃあるまいし、いまさらこんな短距離路線に別料金払って、うどん食うために豪華列車に乗る客がいるのか... なあんてイヤミの一つでも言ってみたくなる。なんか古武士のような風格の185系が惜しくなってきた。

今回は東京から下田まで、車窓から外を眺めていると沿線に多くの鉄道ファンがカメラ構えて「撮り鉄」やっている姿が印象的であった。伊豆急線の各駅にも引退を惜しんで、185系の最後の勇姿をカメラに収めようとホームで鉄ちゃんが奮闘していた。なかでも河津駅は、満開の河津桜を背景に、とてもフォトジェニックな一枚をゲットする格好の舞台。若者のファンが多かったようだ。185系は彼らが生まれる前から走っていたのだ。このおじさんも慌ててカメラを持取り出し、にわか「撮り鉄」に。せっかくだから熱心な「撮り鉄」ファンを入れてパシャ!伊豆の風土にしっくりくる電車特急だ。


特急「踊り子」185系電車(河津駅にて)
引退を惜しんで最後の勇姿を写真に収めようという「撮り鉄」ファン群がっていた。
ちょうど河津桜が駅ホームからよく見える

ボディーの斜めストライプが印象的
たしかオランダで乗った電車が同じようなデザインだった


河津駅をでて下田方面へ向かう「踊り子」号の勇姿

伊豆急下田駅にて

車内
白いリネンの枕カバーが国鉄特急の名残
窓も開けられる。

豪華特急「サフィール踊り子」

伊豆急下田駅にて

(撮影機材:Nikon Z7II + Nikkor Z 24-70/2.8 S, Nikkor Z 70-200/2.8 S)