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2011年5月20日金曜日

Finepix X100の使用感

最近X100にハマってる。コンパクトでセンサーサイズもデジイチ並みの大型(ASP-C)で画質が良い。コンデジの小さなセンサーでは1000万画素などかなり無理して押し込んでる訳だが、やはりこれくらいのサイズだとゆとりが出る。さらに35mm固定焦点レンズは風景からスナップまでオールラウンドにこなせる画角で変な歪曲収差などが少ない。

 こうした固定焦点レンズでレンジファインダーカメラだと,最短撮影距離が物足りないものだが、ここはハイブリッドファインダーの強みで、EVFかモニターダイレクトではパララックスもなく、10cmまで寄れる「マクロ」モードがついている。花の撮影などに強みを発揮する。これは撮影の範囲を広げてくれる大きなメリットだ。

 固定焦点レンズは、また開放時のボケがいい。このフジノンレンズは特にボケが美しい。ただ,少し開放でマクロ撮影するとフレアーがかかったような感じになる。これはこれでソフトフォーカス的に使えて,上手に活用すればいいと思う。

 お蔭でライカM9の出番が少なくなった。あるいはM9は50mmを常用レンズにして、広角35mmとマクロはX100、と組み合わせでいくと良い。水平出しの機能もあり、役に立つ。M9で撮ると後で傾きが気になるようになる。M9は撮影者のウデを問われるカメラだが、X100はそれを補ってくれる。

 バッテリーの持ちが悪いような気がする。もしかしたら電源スイッチが割に簡単に動くので、鞄などに入れた時に不用意にスイッチが入ってしまうせいかもしれない。また、ハイブリッドファインダーでEVFを多用すると電力消費が進むのかもしれない。いずれにせよ予備バッテリーを携行する方が安心だ。

 また,細かい点だが、露出補正ダイアルは好ましいが、補正0クリックをメリハリつけるか、赤いメモリにするなどしてくれるとより使い良くなる。

 総じて、なかなかいいカメラが出て来たな,と思う。久々に納得出来る道具だ。やはり写真専業富士フィルムならではだ。フィルムモードでプロビア、ベルビア、アステアが選べるなんて,フィルム派の痛いとこ突いている。

 出たばかりでなんだが、後継機種が楽しみだ。あまりギミックをこてこてに盛り込まず、撮影道具としてブラッシュアップされて行くことを楽しみにしている。




(背景のボケ味が好きだ。花を浮き立たせてくれる)




(パンフォーカス気味に写る35mm独特のパース。色味はベルビアを選んでいる)




(開放マクロでの撮影はこのようにフレアーがかかってソフトフォーカスっぽくなる。)