師走の都会の繁忙と雑踏を避けて伊豆の隠れ家へ。もう現役世代ではないので別に忙しいわけではないのだが。寒風吹きさらす海岸に立つ。人っこ一人いない。ず〜っと冬晴れの相模湾を眺め渡す。青い空と群青色の海。伊豆七島の大島、利島、新島、三宅島の遠望に心洗われる思いがする。
今年も世界は大変な一年であった。コロナ禍は平常状態になったが、戦争が終わるどころか、また新たな戦争が始まった。正義と悪が相対化されたかのような世界を見た。こっちで正義の味方が、あっちでは悪の味方。正義は必ず勝つ。いや、勝った方が正義。負ければ悪。やられたら10倍返し。一人殺せば犯罪者。万人殺せば英雄。正義なぞ相対的なものなのさ、と悪の帝王はほくそ笑んでいる。正義のためとして英雄が何万人も殺して、「テロリスト」はいなくなるどころかを拡大再生産する。七生滅賊。恨みの怨念は循環する。人を殺す正義などあるものか。
時局に疲れたら、資本主義に疲れたら、都会に疲れたら、冬の伊豆の海を眺めよう。寒風が、そんなモヤモヤ吹き飛ばしてくれる!問題の解決にはならないが、ひとときのカタルシスを覚える事はできる。
それにしても今年の夏は暑かった。
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稲取から伊豆大島を展望 |
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伊豆北川 |
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鱗雲 |
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片瀬白田海岸 |
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大島の元町港の街並みまでくっきり見える |
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熱川バナナワニ園からの展望 |
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熱川の隠れ家からの展望(左から、利島、鵜渡根島、新島、背後にうっすらと三宅島)
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刻々と空の色が変わってゆく |
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今朝は白波が立つ |
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伊豆急の車窓から |
(撮影機材:Nikon Z8 + Nikkor Z 24-120/4, Nikkor Z 70-200/2.8)