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2026年4月5日日曜日

OIMACHI TRACKSという再開発 〜「大型複合商業施設」には惹かれなくてもいっぱい電車が見れる!〜

OIMACHI TRACKSテラスから電車が見える!


JR線の高輪ゲートウェー、品川、大井町と3駅間の広域再開発事業の一環としてOIMACHI TRACKSが3月28日に開業した。旧国鉄の大井工場、現在のJR東日本の品川総合車両センターの一部を再開発したもの。東京の再開発ブロジェクト・都市改造とやらは渋谷、日本橋、日比谷、品川でいつ果てるとも知れぬ取り壊し工事と建設が続き、近寄らないようにしていたが、ついに我が地域コミュニティーの足元にその波が押し寄せることとあいなった。


国鉄大井工場といえば、初めて会社に入社した時に他企業見学という研修の一環で見学させてもらったのを覚えている。「国電の窓枠はなぜ白いか?それは黒枠だと窓に映った顔が不吉で乗客が嫌がるからだ!」と、説得力ある?担当者の説明が、妙に今も記憶に残っている。あとは忘れてしまった。赤煉瓦の蒸気機関車車庫があった。これは今も残っている。

それにしてもオフィス、ホテル、タワーマンション、複合商業施設というおさだまりのパッケージの高層ビル群。外見も、最近どこにでもある何の変哲もないガラスとスチールの合理性優先の工業製品化されたプレハブ建築。東京の都市再開発・都市改造は、都市景観を没個性、無機質、無表情なものにしているようでワクワクしない。

美学の観点から18世紀イギリスのエドモンド・バーク、ウィリアム・ギルピンが唱導した風景論、「崇高と美」「ピクチャレスク」の視点で見ると、「時間の経過」による成熟を消し去るこのような再開発は、少なくとも崇高でも美しくもないし、美的感覚を呼び起こすことはない。こうした「時間の経過」(わび、さび、ほろび)という美意識は日本文化の真骨頂で、イギリスの思想家も産業革命で破壊されるイギリスの美しい風景や美的感覚を憂い、日本や東洋の美意識に学んだものであったはずだが、今やそれが日本で失われつつあることは歴史の皮肉だ。

そしてまた、人口減少、資材不足・高騰、建設作業人材確保困難、消費低迷、と言ってる中で、スクラップ&ビルドという再開発事業で金を回そうという経済成長モデルはもうワークしないのでは無いか。資本主義的合理性と言えるのか。保存と再利用。もったいない精神で無駄に資源を使わない。「複合商業施設」と言いながら、テナントはチェーン店ばかりで、ミュージアムや図書館、劇場、コンサートホールのような文化施設は念頭にないというオマケ付き。

ということで、色々能書を言ったが、3月28日に開業したOIMACHI TRACKSに行ってみた。JR大井町駅と東急大井町駅から品川区役所までの東急大井町線沿いに、2棟の高層ビルをつなぐ3層構造の長い回廊となっている。商業施設はどこにでもあるタイプで、出店者もこの種のショッピングモールの常連さんばかりで特に印象深い感じはしないし、開業まもないので物珍しさと春休みとで混み合っているのでパス。この広場は災害時には避難場所になることが想定されており、一時宿泊スペースや災害救援用の上下水道設備が整えられているという。

しかし嬉しい発見は、ここは「撮り鉄」の聖地だと言うこと。目の前にJR品川総合車両センターが広がり、山手線の車両がずらり見渡せる!京浜東北線、東海道線の走行シーンと土手の桜並木が一望できること!そう電車がいっぱいなのだ。テラスも3層になっていて展望が効くのが嬉しい。この風景は崇高でも美でもないが、現代のピクチャレスクかも知れない。近代合理主義を視覚的に捉えるとこうなる!?

私の隣でオバチャンがスマホでカシャカシャ電車と線路土手の桜並木を撮っている。私と目が合うと、恥ずかしそうに「私は鉄っちゃんじゃないんですよ〜でもこれは凄い。興奮です!」とまたカシャカシャ。いいんです。鉄ちゃんでいいんです。断らなくていいからどんどん撮ってください。私ももちろんいイッパイ写真を撮りますから。みんな子供になって「でんちゃ」で遊ぼう!

この再開発の陰でひっそり消えていった歴史的な建築物がある。これは明治の鉄道開業時に新橋駅に建設された「御料車車庫」である。新橋駅の機能拡大と駅改造に伴い、皇族用のお召し列車を保管する「御料車車庫」は、明治期に品川の大井工場に移されたのである。イギリス風の赤煉瓦作りの風格ある車庫が2棟あったそうだ。一棟は早くに取り壊されたが、品川区役所との境にもう一棟がつい最近まで現存していた。気が付かなかった。残念ながら2023年にこの再開発で取り壊されてしまった。赤煉瓦壁面だけがショッピングモール内に一部再現されている。日本の場合、再開発とは常に歴史的建築物、都市景観の消滅を意味する。歴史的な建築や景観を保存修景するという発想がない。古いものは汚い、効率が悪い、邪魔だ。「古い」というだけで壊してしまう。経済合理性だけが全ての価値基準だと信じて疑わない後進的資本主義の現れだ。日本にはヨーロッパのような長い歴史を纏った建物や街並みは育たない。「時間の経過」に対するしかるべきレスペクトが払われない。これは明治維新の「近代化」「一等国」邁進という強迫観念の後遺症だ。それがまだ続いている。

子供の頃、母に読んででもらった「小さな家」という絵本を思い出した。のどかな田舎に建てたあの家は都市化でビルの谷間に取り残される。廃屋寸前であったが取り壊されるのではなく、ひ孫に引き取られて再び平和な田舎に引っ越してゆく。羨ましい。あの小さな家になりたい。この絵本はアメリカの絵本作家バージニア・リー・バートンの作である。


JR大井町駅と東急大井町線駅

JR大井町駅からの眺め
大井町駅からのコンコース







東急大井町線が走る

現品川区役所庁舎と新庁舎建設現場

品川総合車両センター

電車目当ての来訪者が!


JR大井町駅「アトレ」からの展望

東海道線、京浜東北線と土手の桜並木





(撮影機材: Leica SL3 + Sigma 20-200/3.5-6.3 DG)



参考:品川御料車庫古写真(毎日新聞より)


「旧御料車庫」写真 (毎日新聞より)

2023年4月解体直前の御料車庫

2026年4月3日金曜日

2026年桜レポート(第三弾)西大井界隈

桜の良いところは特別な「名所」に行かなくても日常の中で楽しめることだ。この辺りは桜の名所でもなんでもないが、普段、駅に向かう通りすがりの見慣れた景色がこの時期だけは全く別の表情を見せる。桜マジックだ。。日本中至る所でパッと花咲き、枯木に花を咲かせましょう!と景色を一変させる。日本は良いところだ。住宅街の最寄り駅周辺を散策。



































(撮影機材:Nikon Z8 ± Nikkor Z 24-120/4 )

2026年4月1日水曜日

2026年桜レポート(第二弾)目黒川(五反田・大崎界隈)

桜レポートの冒頭に無粋な話だ。ウクライナ、パレスチナの戦争が収まらない中、ヴェネズエラ、そしてイスラエル・アメリカのイラン攻撃で戦争拡大の危機。ホルムズ海峡封鎖で原油価格高騰の兆し。勝算の見通しもなく次々と戦争に突入し、終わらせるシナリオを用意していない愚かな専制君主。次はキューバだ!と喚いている。賢者のアドバイスなど聞かず、言う事やる事支離滅裂。国民のヘルスケアーはカットするが自分の宮殿には豪華な舞踏会場を造営中。流石にここにきて全米で史上空前の規模で「No King!」デモ。しかし時すでに遅し。一連の戦争と外交を見てて、アメリカは自由と民主主義を守る正義の国でも強い国でもないという実情が露呈してしまった。ほくそ笑む他の国の専制君主たち。やるなら今でしょ!次は東アジアが危ない。せっかくの花見気分に水をさすようだが世界は花見どころではない時代に突入する。「桜の国」日本はどうする?「日に日に世界が悪くなる 気のせいか そうじゃない」


 3月30日 薄曇り(花曇り) ほぼ満開












ランチタイム




いつもながらこのビルの設計者には脱帽








(撮影機材:Leica SL3 + Sigma 20-200 3.5-6.3 DG)