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2010年3月25日木曜日

花の大和路 桜はまだだ

 先週末の連休は、優雅に早春の花を巡る旅に出かけた。たまには時空旅も歴史の謎を解く旅ではなく、歴史の舞台に咲く花を求めて旅するのも良いもんだ。

 今回は一人旅ではない。旅のお供はかつての彼女。今の妻。「片手に花」の二人旅。こうした花を巡る旅は二人の方が良い。一人で「わあ奇麗だあ」とつぶやいても面白くない。感動を語り合える相手が欲しくなるからだ。

 佐保路に不退寺、海龍王寺、法華寺と巡り平城宮跡。翌日は、當麻路に二上山を望みながら當麻寺、石光寺と巡った。今年は暖かい日が続き、すでに桜の開花もちらほら始まっている。しかし、満開の桜花という豪華な季節にはまだまだというやや肌寒い時期であった。

 しかし、この早春の季節は、実に様々な花に彩られるワクワクするような季節である。梅もまだ咲いている。ロウバイ、サンシュユ、マンサクといった黄色い花が青空に映えて咲き誇る。アブラチャン、土佐みずきのさわやかな黄色も良い。椿もつぎつぎと花をつけ、落花の舞も風情がある。ハクモクレンやコブシの白も青空に映える。レンギョウの黄色、ユキヤナギの白が古寺を彩る。ボケ、馬酔木、ジンチョウゲ...菜の花も満開だ。

 連れ合いの一言が心に沁みた。「桜の季節になるとみんな桜しか見えなくなるけど、桜の前のこの季節はいろんな花が咲き誇っていることに気付くよね」

 そう、春の主役は桜だけじゃあない。梅の次は桜、でもない。

 いつも一足先に満開になる枝垂れ桜で有名な當麻寺の中之坊と、護念院を訪れると、今年も早くも華麗な姿で我々を迎えてくれた。東塔,西塔を背景に満開で咲き誇る枝垂れ桜は目を見張る。

 訪れる人も少ないこの季節。静かに春爛漫を独占出来る幸せをかみしめる。
やがて喧噪の花見シーズンが始まる。まさかそれが「日本人の心」を象徴している訳でもあるまいが。