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2012年9月24日月曜日

阪堺電車で行く住吉大社(すみよっさん)

 大阪市内に唯一残る路面電車、阪堺電車。天王寺駅前から浜寺公園、住吉公園へ向う上町線と、恵比須町から堺へ向う阪堺線の2系統が運行されている。沿線は大阪のディープサウス、まるで昭和の空間だ。映画「Always3丁目の夕陽」の世界だ。電車の窓から見える建設中の阿倍野ハルカスが、建設中の東京タワーの画にかぶる。

 今回は天王寺駅前から住吉大社まで約15分の路面電車旅。運賃は均一で200円(290円から値下げされたらしい)。その住吉大社は全国の住吉社の総本宮で摂津国一宮。博多の住吉神社、下関の住吉神社とともに三住吉と呼ばれる。ちなみに博多の住吉神社は筑前国一宮で、一番古い創建といわれている。

 お社は住吉三神と神功皇后を祀り、四本宮ある。三本宮が東西一列に並び、第四本宮は第三番本宮の北に建つというユニークな住吉造り。正面の鳥居は西向きで、かつての難波津を向いている。博多の住吉神社も冷泉の津に面して西向きであったといわれるように、住吉三神は海運、海軍の神様である。住吉大社は神功皇后の三韓征伐の無事帰還の際に創建された由。という事で伝承では西暦200年の創建ということになる。すなわち魏志倭人伝の邪馬台国卑弥呼の時代、ということになるのだが。

 辺りは関西独特の神社仏閣の周辺に出来た街の雰囲気を色濃く残している。四天王寺や大阪天満宮辺りにと同じ匂いがする。お参りの人々は文字通り老若男女を問わない。反りのキツイ太鼓橋を欄干に掴まりながら「きいつけや」「急ぎなや」などと声かけながら渡る。四本宮を一つ一つ柏手を打ってお参りする。お参り済んだら「たこ焼きよばれていこか」となる。かなり年配のおトーさん、おカーさん夫婦も、チョット怖いオッチャンも、ヒョウ柄のオバちゃんも、ヤンキーのニイちゃん、ネーちゃんも、ここへ来ると皆救いを求める神の赤子だ。街角にはあちこちに地蔵堂があるように、大阪の街には庶民の信仰が満ち満ちている。「神と仏の違いなんか関係あるカイ」ちゅうわけや。そこにあるのは、どっちゃかちゅうと極楽浄土ではなく現世利益のような...

 そしてこのワンダーランドを結ぶチンチン路面電車だ。質屋やパチンコ屋の広告を派手派手しく塗りたくった電車。これがいやが上にも、大阪を大阪らしくしている感じがする。よそ行きのすまし顔とは違う「大阪の品格」や。東京の都電荒川線とも,地方の路面電車とも違う独特の佇まいを醸し出すのが阪堺電車だ。時空トラベラーが思わず小躍りしてしまうぶらり旅だ。


(撮影機材:Fujifilm X-Pro1 )


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