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2016年7月7日木曜日

もう一つの怪物レンズ Leica Apo-Vario-Elmarit SL 90-280mm ASPHがやって来た!

 
OMG!

 Vario Elmarit SL24-90mmASPHが故障者リスト入りになった途端、もう一つの怪物がやって来た。SLシリーズの2本目のレンズとなるApo-Vario-Elmarit SL 90-280mm ASPH望遠ズーム。なんという皮肉なタイミングだ。相方が入院中だというのに... 最初期の入荷数はわずかしかなくて、Lieca Shopにも数量限定でしか入ってこなかった。やっと追加入荷となった。

 掲載の写真を見て欲しい。前評判通りのバズーカ砲のような重量級総金属ガタイ。ボディーなしでもで1.7キロだ。フード(プラスチック)つけると全長が30センチ超というモンスターレンズだ。インナーフォーカスで、かつズームしてもレンズ長は変わらないのがよいが、この重量、長さで前玉を繰り出すとフォロントヘビーで画質にも影響を与えるだろう。手振れ補正機能はレンズ側にあるが、この巨体で手持ち撮影、どうやって扱えばいいのか...  私のようなマッチョではないフツーのフォトグラファーには最低でも一脚が必要だろう。十分にダンベルで腕力つけてからでないと現場での戦力にならない感じだ。搬送もカメラバッグでは体重のバランスを取るのが心もとない。超望遠レンズ用バックパックでなけりゃ運べないだろう。三脚座はむしろ、上に回してハンドグリップにしてぶら下げるのがよさそうだ。いや、カメラストラップも通常のやつではダメで、三脚座にフックをねじ込み、キャナビラで吊るす方式じゃないと難しいだろう。

 しかし、ちょっと試写してみた限りではこのレンズの高解像度には目を見張るものがある。やはり怪物だ。望遠端280mmの画質に驚愕する。全くと言ってよいほど解像度に劣化もないし、周辺部分の描写にも破綻がない。最短撮影距離は90mm側で90cm、280mm側で1.4mと近接撮影にも威力を発揮する。望遠マクロ的な使用も出来るしその写りに問題は感じない。まだ実写例をご紹介するほどのものを撮ってないのでここまでにするが、こりゃすごいレンズだ!描写性能優先で妥協なく作るとこうなる、という事例みたいなものだ。ますます筋トレに励まなくてはならない。

 このレンズ、SLボディーに装着するのも良いが、APS-CフォーマットのTボディーに装着すると、ボディーが無視できるほど小さくてよい。むしろレンズ本体に撮像アタッチメントがついたくらいの感覚で、かえって使いやすいかもしれない。少し軽くなる(!?)。焦点距離は90−280mmが135−420mmという超望遠ズームとなる。しかもレンズ内手振れ補正つきだ。こりゃあいい!もちろんその場合、Tボディーをホールドして撮影することはススメない。カメラボディーのマウント部からレンズごとパカッと外れそうな気がする。たぶんそんなことはないと思うが、心理的に落ち着かない。

 逐次、実際の撮影現場に持ち出して実写してみたいがまだその機会がない。きっとやたらに目立つのだろうな。あいつ、いったい何をぶら下げてきたんだ?と。ということでなかなか実写する機会がやってこないのがまたフラストレーションだ。

こうしてみるとNikon70-200と比較しても意外にリーズナブルなサイズではないか、という声もある。この比較写真はそうしたことを印象付ける目的のものだが、見た目とは別に実際に持ってみるとその重量感とホールディングに思わずよろめく。SLボディーだってミラーレスという軽量イメージとは全く裏腹にレンガブロックのような重量とサイズなのだから、この二つ合わせて3キロを超える機材を担いで「山河を跋渉する」のは並や大抵のことではない。もっともそれだけのことはある結果を生み出すことができるのだが。