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濃いピンクの河津桜は早くも満開に! |
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河津桜原木 |
河津桜は早咲きの桜として全国的に有名で、例年なら2月上旬以降咲き始め、満開の期間は10日ほど。全体には3月10日くらいまで楽しめる。河津川土手3キロメートルにわたって連なる桜並木が壮観である。土手には850本が植えられているという。この他にも河津町全体で8000本あるというから驚きだ。シーズンには全国から大勢の見物客が押しかけ、大層賑わう。今年は暖冬のせいで開花が早い。河津駅周辺の河津川沿いの並木は早くも八分咲き。満開の木もある。上流に行くとまだ全体的には三・五分咲き程度だが、木によっては七・八分咲きとなっているものもある。町役場の近くにある河津桜の原木はすでに満開でピンク色の桜が咲き誇っている。今年は2月10日の「河津桜祭り」の開始を待たず、早くも花盛り見頃である。駅前や川の土手では祭り開催に間に合わせるようにイベント用舞台や屋台の出店工事が慌ただしい。ボチボチ見頃の噂を聞きつけて見物客も出始めてるが、さすがにまだパラパラ程度なので、ゆっくりと散策できる。満開でなくても十分にピンクの波に圧倒されるので、結構今の時期の見物は当たりなのかもしれない。
この河津桜も、前回の白浜伊古奈桜と同様、オリジナルは地元の個人の方が育てた新種桜である。河津桜は大島桜と寒緋桜の自然交雑から生まれた新種だと言う。その原木は、この育て親である方の個人宅の前庭に植えられており、現在ではこれが年を経て見事な枝振りに育っている。2月に入ったばかりのこの季節、早くもピンクの花が満開で今や盛りと美しく咲き誇り、古木の風格もあって趣がある樹勢だ。よく見ると古い幹から新しい幹が伸びてそこから枝が八方に広がって全体には美しい姿となっている。この原木の樹齢は、下記の説明のように花がつき始めてから50年余りなのだから、福島の三春滝桜や奈良の又兵衛桜などの巨樹、古木に比べればはるかに若いのだが、これほどの風格を備えた見事な「古木」になるのだから面白いものだ。ぜひ1000年育てて欲しいものだ。河津町では地元の有志が1975年頃から河津川の土手に株分けした苗木を植え始め、町の花として育ててきた。現在では河川法の改正で土手への植樹は禁じられているらしいが、これが現在の河津町独特の「桜の里」景観を生み出したという訳だ。桜は日本人の心情を象徴する花である事は言を待たない。しかし全国に桜の名所は数あれど、日本で一番早く咲き誇る河津桜は人々に再生の希望を与える「春告花」だ。わずか1メートルの若木を発見し、大切に守り育てて、美しい花を咲かせた「桜守」の遺徳を忍びながらこの場を後にしよう。
河津桜原木物語(河津町の説明板から要約引用)
「昭和30年頃の2月のある日、この家の主人が河津川沿いの冬枯れの雑草の中で芽吹いていた約1メートルくらいに育った桜の若木を偶然発見し庭先に植えたのが始まり。
約10年後の昭和41年1月下旬にやっと花が咲き始めた。この主人はその花が咲くのを見届けて永眠。一時はこの木が人手に渡りかけたが、家人がこれを守り続けた。
当時、この桜はこの家の屋号から「小峰桜」と呼ばれていたが、その後の調査で大島桜と寒緋桜の自然交雑による新種の桜とわかり、昭和49年に「河津桜」と命名され昭和50年には河津町の花として指定された」
河津駅周辺:
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伊豆急線河津駅 |
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駅前の並木道 |
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河津駅前は五分咲き?
菜の花とのコラボがウキウキ感を盛り上げる |
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この木はほぼ満開! |
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河津川の土手はほぼ満開 |
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河津川河口方面を望む |
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散策路はまだ人出はまばら
最盛期には人でぎっしりになる |
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天城山を背景に |
伊豆急線電車スナップ:
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スーパービュー踊り子 |
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特急踊り子 |
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河津桜並木と天城山系の間を疾走する |
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伊豆急リゾート129「きんめ電車」 |
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伊豆急各駅停車
旧東急東横線車両 |
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伊豆急各駅停車の車窓から
今井浜海岸駅 |
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伊豆急リゾート129の車窓から
今井浜海岸駅 |
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駅近の散策路には人が出始めた... |
河津川上流、峰温泉方面へ:
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レモンの木 |
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竹林を背景に |
河津桜原木:
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個人住宅の前庭に見事な樹勢を誇る |
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ワンちゃんは興味なし?! |
ちょっと脇道へ入ると:
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畑の桜も満開へ! |
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こちらはまだ蕾。いっぱいついている! |
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桜のトンネル
人気もなく静かな雰囲気 |
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菜の花とのコラボ |
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桜の里のガソリンスタンド |
(撮影機材:Leica SL2 + Vario Elmarit-SL 24-90/2.8-4 + Lumix S-Pro 70-200/2.8)
アクセス:伊豆急線河津駅下車。駅前から河津川沿いに約3キロにわたって桜並木が続く。河津桜原木は河津町役場前の角を曲がってすぐ。