ここんところ、妙に仕事のスケジュールがたて込んでいて出張ばかり。四国の松山と高知へ行ったり、東京と大阪を何往復もしたり。なかなか歴史のトリビアを訪ねる旅に出る機会がなくなった。邪馬台国が遥か彼方へ..... かと言ってカメラをもてあそぶ時間もない。であるがゆえにこのブログも書くネタに事欠く。一番フラストレーションが溜まる事態だ。
ライカM9は発表したとたんに、メーカー在庫切れで入荷時期未定。すっかりネットショップ上からも姿が見えなくなってしまった。そんなにもったいつけられるとすっかり鼻白んでしまう。この不況のご時世に、こんな高価なカメラが飛ぶように売れるなんてホント!? 需要予測間違いならお粗末だし、意図的な少量生産なら白々しいし.....
おまけにここんところの円高。日本でのM9のプライシングは1ドル110円のまま設定してるんじゃないかと思ってしまう。NYのB&Hの値札が魅力的だ。1ドル90円ならこれは買いでしょう。在庫があればの話だが.....
そうこうしてる間にニコンからD3sが発表に。プロから絶賛されているフラグシップD3の改良機がお約束通りデビューという訳だ。こちらはライカM9の価格を見てしまうとずっとお値ごろ品に見える。11月28日発売だそうで予約すれば発売日に配送される。ライカはあてにならん。やはりニコンにするか。金もないくせに夢だけは膨らむ。
日本とドイツのモノ造りとマーケティングの違い、といえば違いだが。やっぱりニコンやキャノンが売れる訳だよ。製品性能、パフォーマンスの安定性、市場へのデリバリーの迅速性、コストパフォーマンス。やはりあらゆる点で信頼感がある。
ライカもデジタル化した以上、ドイツ流のクラフトマンシップが発揮出来るのはボディー筐体や、光学ファインダー、レンズの部分で、写真の画造りを決定するCCDやチップセット、特に画像エンジン部分を他社供給に頼っている以上は、私のようなライカブランドにノスタルジアを抱き、過去のレガシーレンズ資産をデジタルでも活用したい、と思っている趣味人を除いて、プロや一般のアマチュアの欲求を満たす製品造りは難しいかも。
商業的に成功させることと、本当によいモノ、楽しいモノを作ることとは必ずしも一致しないことを分かった上でもなお.....である。ライカはどこへ向かう? いつまでもブランド資産に依存したニッチプレーヤーでは事業として継続出来ないだろう。ここでもビジネスモデルイノベーションに取り組む経営決断が迫られている。
まあとにかく、早く良い道具を片手に時空トラベルを再開したい。しかし私のスケジュール帳には「時空トラベル」のは入り込む隙間がない。秋晴れの青空がうらめしい。
(とは言っても東京の秋も素敵。「復元なった三菱一号館」「NYで人気のアバクロ銀座進出」「皇居三の丸庭園の空」の3枚をご覧あれ)