たいていは画像エンジンの初期ロットのバグが取れて、価格もこなれて、初物食いの人たちの意見を良く聞いて(ネットで見て)からで十分なのだが、オリンパス・ペンへの思い入れが激しい分だけ、発売前に飛びついてしまった。
予定通り発売日の7月3日には配送されてきた。
ワクワクしながらの使用感を一言でいうと、期待通りの道具に仕上がっている。しかし、その期待感は決してニコンやキャノンの中級以上のデジ一に対するそれではない。往年の、ニコンFシリーズとは異なるペンFシリーズに対する期待感と同じものである事を断っておくが。
1)思ったより、小型。しかし重量感がある。これは外装の金属度が影響しているのだろう。もともと軽量なカメラはなにか品格に欠ける気がして、その偏見をこのペンは見事に打ち砕いてくれている。ホールドもよい。
2)ファインダーがない点。ちょっと違和感を感じた。ライブビューだけというのは、何かコンデジ的で.....17mmレンズ用のビューファインダーが予約購入客にはオマケでついてきた。こちらはプラスチック製でなんか軽い。近々リコーGX200のような電子ビューファインダーが用意される予定もないようだ。ホットシューにもそれらしい接点は用意されていない。しかし、これはこれで新しい撮影スタイルでいくしかないだろう。
3)幸い手ぶれ補正はオリンパス独自にボディー内センサー振動式で、有効に働いている。
4)レンズは標準ズームと、17mmパンケーキの2種類が合わせて出されたが、描写は秀逸。非球面レンズ使用でその割には価格もこなれていて好ましい。個人的にはプラスチック鏡胴が気に入らないが。
5)マイクロフォーサーズの良いところは、ボディーフランジバックが小さい事。よってマウントアダプターで様々なレンズが使用出来る。純正でオリンパスOMシリーズレンズ用とフォーサーズレンズ用が用意されているが、その他にもパナソニックからはライカMレンズ用も用意されている。
早速ライカM50mmズミクロンをパナソニックアダプターで装着してみた。ボディーとのバランスもよい。レンジファインダーM8と異なり、ライブビューでズミクロンの画が見える事には正直感動!手ぶれ補正も焦点距離設定する事で機能するのはうれしい。オリンパスOMアダプターもゲット。
早速持ち出して、九州出張の週末に福岡県八女福島の伝統的建造物保存地区と岩戸山古墳の撮影に出かけた。Rawでもさくさくと軽やかに撮れる。コンデジ感覚で撮れるが、シャッター音が心地よい。画を切り取る、という感覚だ。
しかし、初物には注意が必要である事をすぐ知る事となった。
帰ってから、撮影結果をMacに落とし込んで眺めて愕然!快晴の岩戸山古墳の写真が、なぜかISO感度1600で撮れている。全てがザラザラのノイズ。せっかくの紺青の空と古墳の鮮やかな緑が台無しだ。
これは撮影中にボディー背面のISO感度設定ボタンに知らないうちに指があたり、オートがずれて1600に設定されてしまったためだ。ガックリ。こんなにコンパクトにしたらやはり操作系には注意しないと、こんなことが起こってしまう。
Raw撮影すると付属のソフトでしか現像出来ない。MacのApertureやiPhotoはまだサポートしていないようだ。ファイルが読み出せない。
先ほどの失敗やそれやで八女福島/岩戸山古墳旅行レポートがまだアップ出来ていない。
まだまだこれからだが、ファーストインプレッションは最高だ。久しぶりに興奮する写真機に出会えた。
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